目的
IPが固定IPでないため、ダイナミックDNSを使用してホームページを公開する。今回は、ドメインを取得したバリュードメインで用意しているダイナミックDNS機能を使う。このため、更新ツールとしてDiCEをインストールする。
DiCEの入手
DiCEは、下記URLからダウンロードします。
URL:http://www.hi-ho.ne.jp/yoshihiro_e/dice/
Linux版のバージョンは、Version 0.19 です。
インストール方法は、端末からコマンドで行います。設定と登録もコマンドで行います。
DiCEのインストール
Firefoxなどでダウンロードをした場合、ファイルはhome/xxxxのフォルダに格納されます。DiCEでは/usr/local/binで展開するように記述されているので、ダウンロードしたしたファイルを/usr/local/binにコピーします。
ダウンロードしたファイルは、/home/xxxxにあるとします。
GNOME端末を立ち上げて、suでルートに入ります。あとは、以下のコマンドでコピーします。
# cp /home/xxxx/diced019014.tar.gz /usr/local/bin と入力しEnterKEY
コピーが成功したら、次は展開をします。以下の方法で、展開をします。
# cd /usr/local/bin ←コピーしたフォルダに移動 # ls ←diced019014.tar.gzがあるか確認 # tar xzvf ./diced019014.tar.gz ←展開される。
これで、DiCEはインストールされました。インストール後DiCEというフォルダが作成されます。
環境設定
インストール終了したので、DiCEの環境を設定します。
GNOME端末からルートで行います。ここに、DiCEのプログラムが入っています。
以下のように設定します。
[xxx@xxxxx xxx]$ su - パスワード(P):******* [root@xxxx xxx]# /usr/local/bin/DiCE/diced ←を入力 =-=-=- DiCE DynamicDNS Client -=-=-= ←DiCEが立ち上がる Version 0.19 for Japanese Copyright(c) 2001 sarad :? ←:が出るので、?を入れる。ヘルプが出る。 *** 起動オプション *** diced [-s|-d|-h|-e] [-b] [-l] -s 起動と同時に開始します -d 起動と同時にバックグラウンドで開始します -h コマンドオプションを表示します -b イベント実行時にビープ音を鳴らします -l ログを作成します -e<EventNo> 指定のイベントを実行して終了します *** コマンド一覧 *** exit DiCEを終了します start DiCEを開始します startd DiCEをバックグラウンドで開始します setup DiCEの環境設定を行います list 登録済のイベント一覧を表示します add イベントを追加します ed[it] <番号> イベントを編集します del <番号> イベントを削除します en[able] <番号> イベントを有効にします dis[able] <番号> イベントを無効にします ev[ent] <番号> イベントの情報を表示します ex[ec] <番号> イベントを今すぐ実行します logcr ログをクリアします :setup ←setupを入力。環境設定を始めます。 IPアドレスの検出方法を指定してください (0) 自動検出 (1) ローカルのネットワークアダプタから検出 (2) 外部のスクリプトから検出 <現在:0> (N)変更しない (P)戻る >n ←固定IPではないので自動検出にする。 ------------------------------------------------- プライベートIPアドレスも検出対象ですか? (Y/N) <現在:いいえ> (P)戻る >y ←これは、いらないのでy(<>の中に今の設定情報が出ている。) ------------------------------------------------- IPアドレスの検出をテストしますか? (Y/N) (P)戻る >n ←これは"n"。 ------------------------------------------------- IPアドレスをチェックする間隔を指定してください(分) 設定可能範囲は5分以上です <現在:10> (N)変更しない (P)戻る >n ←これも"n"。 ================================================= DNSサーバーの負荷を軽減するために頻繁なDNS更新を防ぐ必要があります 前回の更新から一定時間DNS更新処理を行わないように保護時間を設定して ください(分) 設定可能範囲は10分から1440分です <現在:60> (N)変更しない (P)戻る >30 ←30に変更。 ================================================= 設定を保存しますか? (Y/N) (P)戻る >y ←"y"で環境設定は終了 設定を保存しました =================================================
イベントの登録(DDNSの設定)
ダイナミックDNSをバリュードメインに設定します。
以下のように設定します。なお、ドメイン名はhugahuga.comとします。
[root@xxxx xxx]# /usr/local/bin/DiCE/diced ←コマンドを入力 =-=-=- DiCE DynamicDNS Client -=-=-= ←DiCEが立ち上がる Version 0.19 for Japanese Copyright(c) 2001 sarad
バリュードメインのダイナミックDNSの設定をします。 :add ←:のあとに"add"を入力します。 新しくイベントを追加します DynamicDNSサービス名を入力してください "?"で対応しているサービスを一覧表示します (P)戻る >? ←一覧表を見るために"?"を入力 JSPEED , theBBS , USA MyIP.US , ODN , did.expoze.com DynDNSdk , MyServer , dnsQ ZoneEdit , Earth , StaticCling SelfHOsT , ODS , eNom ZENNO.COM , 3domain , changeIP DNS2Go , cheapnet , cjb GetmyIP , DHS , dynDNS.it Dyn.ee , instat , WebReactor Dynup , Dynamx , ieServer No-IP , ysdn , dnip Dynu , DION , todd pcc.jp , DynDSL , @nifty ddns.ca , IPDYN , DtDNS CyberGate , miniDNS , p2p Netservers , dyndns , unicc JPN.ch , nicolas , ddo.jp dyns , DnsTokyo , ARTofDNS yi , RegisterFly , BIGLOBE ZiVE , MyDNS.JP , livedoor dhs , VALUEDOMAIN , Microtech onamae.com , my-domain , DDNS.nu HAMMERNODE , Now.nu , EveryDNS ================================================= 新しくイベントを追加します DynamicDNSサービス名を入力してください "?"で対応しているサービスを一覧表示します (P)戻る >VALUEDOMAIN ←バリュードメインがあったので入力する。 ------------------------------------------------- << バリュードメイン >> URL: http://www.value-domain.com/index.php *** 情報 *** ・全ホストを更新するにはホスト名に"*"を指定してください。 ・"ユーザー名"に入力された内容は無視されます。 ================================================= ドメイン名を入力してください "?"でドメイン一覧を表示します (P)戻る >hugahuga.com ←バリュードメインの場合は取得したドメイン名を入れる。 他の場合は、"."の後のcom,netなどをいれる場合もある。 ================================================= ホスト名を入力してください (P)戻る >* ←バリュードメインの場合は"*"を入れる。 ================================================= ログインユーザ名を入力してください (P)戻る > ←バリュードメインの場合は、空白でよい。 ================================================= ログインパスワードを入力してください (P)戻る >******* ←バリュードメインの場合は、ダイナミックDNSを登録したときに 振られるパスワードを入れる。 ================================================= 登録するIPアドレスを入力してください 空白にすると現在のIPアドレスを自動検出します (P)戻る > ←バリュードメインの場合は、空白でよい。 ================================================= このイベントに題名を付けてください (P)戻る >valuea ←わかりやすいNAMEを入れ。 ================================================= このイベントを実行するスケジュールを設定します ------------------------------------------------- 実行する頻度を指定してください (番号入力) (0)1回のみ (1)1日1回 (2)1週間に1回 (3)1ヵ月に1回 (4)その他の周期 (5)IPアドレス変化時 (6)起動時 (P)戻る >5 ←DDNSなので"5"(IPアドレス変化時)を選ぶ。 ------------------------------------------------- IPアドレスがあまり変化しない環境の場合、更新せずに一定期間を過ぎると アカウントを削除されてしまうことがあります IPアドレスの変化が無い時に実行する間隔を指定してください (0)7日毎 (1)14日毎 (2)21日毎 (3)28日毎 (4)35日毎 (5)56日毎 (6)84日毎 (P)戻る >0 ←とりあえず7日毎を選ぶ。 ================================================= ================================================= このイベントを有効にしますか? (Y/N) (イベントの有効/無効は"EN/DIS"コマンドで切替えられます) >y ←有効にするので"y"を入力。 ================================================= イベントを保存しますか? (Y/N) >y ←保存するので"y"を入力。 イベント"value"を保存しました これでバリュードメインのDDNS登録は終了。 =================================================
登録完了したのでイベントの登録内容の確認と、イベントの実行をします。もし、登録内容が問題ないかの確認です。
[root@xxxx xxx]# /usr/local/bin/DiCE/diced ←コマンドを入力 =-=-=- DiCE DynamicDNS Client -=-=-= ←DiCEが立ち上がる Version 0.19 for Japanese Copyright(c) 2001 sarad =-=-=- DiCE DynamicDNS Client -=-=-= Version 0.19 for Japanese Copyright(c) 2001 sarad :list ←listと入力して登録内容の確認。 (No.) (イベント名) (スケジュール) (次回予定) 0 * value IPアドレス変化時 (7日毎) **/** 15:40 :ex 0 ←イベントの実行をします。 - 9/21 15:44 にvalueの実行に失敗しました Error: ドメイン名またはパスワードが無効です ←登録が失敗するとこのようなエラーが出ます。 :ex 0 + **/** 15:50 にvalueが実行されました IPアドレスを更新しました ←登録が正常な場合。
起動
起動方法は、以下の通りです。
[root@xxxx xxx]# /usr/local/bin/DiCE/diced ←コマンドを入力 =-=-=- DiCE DynamicDNS Client -=-=-= ←DiCEが立ち上がる Version 0.19 for Japanese Copyright(c) 2001 sarad :startd ←:startd(バックグラウンドモード)を入力。 DiCE Daemon Started !! ←これでDiCEは起動。
システム起動時に自動起動させる。/etc/rc.d/rc.localに下記を追加する。
/usr/local/DiCE/diced -d -l
動作の確認
[root@xxxx xxx]# ps -C diced ←コマンドを入力
PID TTY TIME CMD
2185 ? 00:00:01 diced
と表示されればOK